判例
民法民法判例百選Ⅲ第3版84
遺言無効確認
自筆証書遺言の方式——押印
全文
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人田見高秀、同飯野春正の上告理由第一点について
所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り、右認定に係る事実関係の下において、遺言書本文の入れられた封筒の封じ目にされた押印をもって民法九六八条一項の押印の要件に欠けるところはないとした原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、独自の見解に基づき又は原判決を正解しないでこれを非難するものにすぎず、採用することができない。
同第二点について
所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官
大西勝也
裁判官
中島敏次郎
裁判官
木崎良平
裁判官
根岸重治