判例
民法民法判例百選Ⅲ第3版72
強制執行異議
連帯債務の相続
全文
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人戸毛亮蔵の上告理由第一点について。
原判決がその主文においてなした強制執行停止決定認可の裁判は、民訴五四九条四項、五四八条一項に従つてなされたものであることが明らかである。ところで、同法五四八条三項には、「右裁判ニ対シテハ不服ヲ申立ツルコトヲ得ズ」と規定されており、そこにいう「右裁判」とは、同条一項の裁判をも指称するものと解すべきである(大審院昭和一〇年(オ)第一二六二号、同年一〇月一日判決、民集一四巻一七三二頁参照)。したがつて、原審の裁判に、所論のような不当の点があつたとしても、これに対しては、不服を申し立てえないものといわなければならい。所論はこれを採用しない。
同第二点について。
「本件物件が元Dの所有でなかつた点についての判断を示さなければならない。」とする論旨は、独自の見解であり、また、所論E、同Dの証言中、原審の認定に反する部分は、原審が措信しなかつたものであること原判文上明らかであつて、原判決には所論の違法は認められない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官
藤田八郎
裁判官
池田克
裁判官
河村大助
裁判官
奥野健一